まほろば法務事務所
行政書士の川村光典です

私・川村光典は、遺言書作成・遺産相続手続き・任意成年後見契約等の相談を優先的・専門的に扱う行政書士です。

栃木県今市市(現日光市)に生まれ、県立宇都宮高校から法政大学法学部へと進学し、卒業後は栃木県警察に勤務しました。

退職後は、亡き義父が遺した「大死一番絶後再蘇」の言葉を胸に、一念発起して行政書士事務所を開業しました。

宇高OB・県警OB としてのネットワークを活かし、行政書士の垣根を越えた柔軟な対応を目指しています。

現在は宇都宮市内で妻とともに、要介護認定を受けた実母と、先天的な知的障害を持つ長女と同居。行政書士業の傍ら、母と娘の介護・介助をしながら暮らしています。

今後は、「特定行政書士」、「介護福祉経営士」、「終活ライフケアプランナー」などの資格取得を目指し、社会福祉の分野までトータルサポートできる態勢を整えていきたいと考えています。

〔取得資格〕
行政書士
身上監護アドバイザー
警備員指導教育責任者






 

 

新着情報

2019.03.14

実家の空き家対策と損害保険について(四方山噺)

私は行政書士として業務を行っていることから、社会保険労務士業務との業際(ギョウサイと読みます。両業種間の境界にある混沌とした狭間。これは他仕業間にも現実に存在する問題です。)にまで足を踏みこむつもりはありませんが、一私人として、日光市今市(旧日光市今市)所在の私が生まれ育った実家建物について、これから、同じような悩みや思いを持っている方が大勢いるものと思いますので、四方山噺をしたいと思います(一部、既にFacebookで公開しているところです。)。
 実家建物には、2017年8月まで、実母が父の死後17年間にわたり独り暮らしをしていました。当時、母家脇のコンクリート製の通路で転倒し骨盤骨折の怪我を負い、宇都宮市内の総合病院に入院を余儀なくされました。
 実家建物は間口3間でウナギの寝床のように奥が深く、店舗、母屋、奥座敷、蔵座敷、台所、風呂場というように、時には繋がったり、離れたり、位置が変わったりしていたため、建物間の繋ぎ目の段差が大きいものでした。
 ところが、母は入院したことにより、足腰がさらに弱くなってしまい、これ以上独り暮らしはさせられない状態でした。それで、要介護認定も受けられたこともあり、私方で引き取り介護・介助することにしたのです。
 実家建物は、私と弟が定期的に行っては、掃出し窓やカーテンを開けて新しい空気の入れ換えなどをしていましたが、十分に住めるとはいえ、人の気配がないと何となく黴臭く、陰気臭い家になってしまうことを肌で感じました。
 2018年1月初頭、弟から、実家の空き店舗壁に落書きされているとの連絡を受け、現場確認の上、地元今市警察署に、落書きによる「建造物損壊被害:被害額見積30,000円」で被害届け出しました。
昨年晦日には一度実家に行ったのですが、その時は落書き等はありませんでしたので、年末年始の休みの間に被害に遭ったものと思います。空き家対策は喫緊の問題だと痛感しています。
  次に、既にFacebookで公開しましたが、本題に入りたいと思います。実家の敷地内に木造トタン張りトタン屋根葺造りの倉庫が1棟あったのですが、2018年日本列島を連続的に襲った台風の影響により、その倉庫のトタン屋根  のトタンが強風に煽られて剥がれてしまい、近隣の敷地内に飛び込んでしまったのです。幸い人的被害はなかったものの、近隣の皆様にはご迷惑をかけてしまいました。想定外の事件でしたが、早急に対策を講ずる必要がありました。
 そこで、知人に腕のいい建築屋さんを紹介してもらい、見積してもらった上で倉庫の解体工事を依頼しました。倉庫の解体は4人掛かりで、基礎を残してわずか半日で終わってしまいました。立ち会っていた私自身もあまりの手際よさに唯々感心するばかりでした。
 解体工事費用については、当初、私自身が出さなければならないかなと、想定外の出費に頭を抱えていたのですが、実家建物には、火災、地震等の天変地異に対応する損害保険が毎月掛けられており、私が母に代わり支払っていたのです。そこで、保険代理店に確認したところ、倉庫等の附属建物も対象になっているということであったので、保険がおりるであればラッキーという安易な気持ちで工事に踏み切ったのです。
 ところが、工事終了後、代理店から、「よく調べたら倉庫その他の附属建物については保障の対象になっていない。」という連絡があったのでした。ただ、附属建物については契約書の訂正をすれば問題ないということであったので、代理店に任せたのです。
 しかし、この損害保険契約は、今から約50年前、私が小学校6年から中学校1年ころにかけて、店舗前の新規道路の供用に伴う道路幅員の拡張等により、店舗の移築、母屋糖附属建物等のリフォームをした際に、改めて、実父名義で、店舗、母屋その他附属建物を含めた損害保険契約を締結したということでした。その後、5年毎の更新で既に9回ほど更新してきたのですが、母は代理店に全て任せっきりの状態できてしまったのでした。その間、当該保険会社の統廃合による約款、商品の変更等が複数回あり、現状維持としていた契約内容から保険支払対象となっていた附属建物いつの間にか外れてしまっていたのでした。代理店においても責任をもって、その都度、母に対して重要事項部説明部分を分かり易く説明していれば、母も理解できたと思いますし、私や弟に更新時に声を掛けてもらえれば、内容を点検し、場合によっては見直しをすることは十分にできたものと思います。
 保険代理店を営んでいる知人に聞いたところ、70歳以上の高齢者による生命保険の新規加入や更新、更には損害保険の新規加入、更新にあっても、必ず家族が同席して内容を確認させて、確認書に署名押印してもらっているとのことで、至極当たり前のことと思いました。私自身ももっと注意していればこのようなことはなかったと思います。
 それから、私自身納得しないと気が済まない性格であり、代理店では埒が明かなかったことから、保険会社担当者等にしつこく問いただしたところ、やっと真相が分かったのでした。
 なお、損害保険金については、一連の手続きをしたことにより、保険会社の配慮により支払いがなされることになりホッとしています。
  この長文を読んでくださいました皆様の中で、家族のうち高齢者名義になっている保険その他各種契約が存在するのであれば、一度契約内容を確認するか、代理店や保険会社に聴いてみることも必要であると思います。場合によっては、見直しをしてスリムにすることも必要です。私自身も、契約の内容を専用住宅のままですが、動産分についてスリムにしてみたところ、かけ金が抑えられました。
  話は変わりますが、将来の遺産相続等の際に、高齢者名義の財産全体、各種契約の内容や保険の内容等を、今一度、高齢者によく話して理解させてから、確認することも必要になってきます。
  高齢者において、これら一連のことが理解できなくなった場合には、元気なうちに任意成年後見契約その他の対策を講ずることも必要になってきます。
  私自身の実体験をもとに四方山噺として長々と話してきましたが、超高齢社会、私を含めて皆様もすぐそこに来ているのです。しっかり足元を見つめ直してみませんか ? 

 


 

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